カスカラとは?コーヒーチェリーから作って飲んでみた【収穫量わずか2g】

カスカラとは?コーヒーチェリーから作って飲んでみた【収穫量わずか2g】

南阿蘇で収穫したコーヒーチェリーからカスカラを手作りして飲むまでの全記録。天日干し3日間・2gだけの貴重な抽出体験。


この記事でわかること

  • カスカラについて
  • カスカラの作り方
  • カスカラの抽出の仕方

この記事では、南阿蘇で収穫したコーヒーチェリーを使ってカスカラ作りに挑戦した記録をご紹介します。天日干しから抽出、試飲まで、手探りで行った一連の工程をまとめました。

カスカラとは何か

コーヒーチェリーと取り出した種

カスカラとは、コーヒーチェリーの果皮と果肉部分を乾燥させたもので、スペイン語で「果皮」を意味します。コーヒー豆を取り出した後に残る部分を活用したもので、近年はサステナブルな食品としても注目されています。ハーブティーのように抽出して飲むことができ、コーヒーとはまた違った風味を楽しめます。

正直私も後藤さんに教わるまでは知りませんでした。以前コーヒーの木のオーナーになる前に一度、後藤コーヒーファームに見学に行った際にカスカラについて教わりました。後藤さんから井手商店に熊本県産のカスカラをブレンドしたコーヒーが売っていると聞き、実際に購入しました。飲んでみましたが、コーヒーにカスカラの甘味がほのかに加わり奥行きが増したような印象でした。井手商店に関しては別の記事で紹介します。

カスカラブレンドコーヒー(パッケージ表裏)

コーヒーチェリーの糖度を測ってみた

乾燥前の皮と実

今回コーヒーの木の選定でコーヒーファームを訪問し、コーヒーチェリーを収穫した際に、後藤さんに「実を分けて、2〜3日乾燥すれば飲めます。煎ってもいい。豆は1週間ぐらい乾燥させたら保存できる。」と教わりました。雨や曇りの時は、コーヒーチェリーは糖度が高いのでカビが生えやすく、天日干しがいいそうです。実際、農園で完熟した赤黒くなっているコーヒーチェリーの糖度を糖度計で調べてもらったところ、なんと23度もありました。一方で赤みの薄いコーヒーチェリーの糖度は13度程でした。同じ木でも完熟度によってコーヒーチェリーの糖度にかなり差がある事がわかりました。

収穫したコーヒーチェリーの処理(天日干し)

皮と種のアップ

翌日は雨が上がり、日差しも出ていたのでコーヒーチェリーを果肉と種に分けて乾かすことにしました。天日干しなどした経験もなく、天日干し用のアイテムもない状況でした。鳥や風対策として洗濯ネットやザルを活用しながら3日間天日干しをしました。

洗濯ネットに入れて天日干し

3日目には自分でも十分と思うぐらい、カラカラになっているように思いました。ブドウみたいに果肉は多くないので、レーズンのようになるというよりは、葉っぱのようになっていました。ちょうど母がいたので、コーヒーチェリーの糖度について説明したところ、「そがん糖度があるのね、だけん動物も食べるのね(そんなに糖度があるのね、だから動物も食べるのね)(熊本弁)。」と言っていました。ジャコウネコが食べたコーヒーチェリーから作られるコーヒー、コピルアクのことを言っているようでした。カスカラについても説明すると、「んならば食べてみようか。」と言っていたので、私も経験値だと思い、量が僅かなので少しだけ食べてみました。微量であったこともあり、甘いとはそれほど感じませんでした。結論として、私には「そのまま食べるものではない」という感想でした。やはりカスカラは抽出して楽しむ飲み物なのだと思います。

2日目の乾燥状態

3日目のカラカラの状態

3日間十分に乾燥させたので、実際に抽出して飲んでみることにしました。今回収穫できたコーヒーチェリーはわずか10個程度。その果皮部分を乾燥させてみると、最終的にカスカラとして残ったのは約2gでした。

乾燥後2gの計量

カスカラの抽出

今回の抽出条件

  • カスカラ:2g
  • お湯:60ml
  • 抽出比率:1:30
  • 抽出時間:約4〜5分
  • 抽出器具:茶こし

収量がわずか2gだったため、今回は焙煎せずそのまま抽出しました。

お湯投入直前・茶漉しとタイマー

カスカラの抽出比率は一般的に1:30が目安とされているようでした。今回はカスカラ2gに対してお湯60mlで抽出しました。後藤さんから「天日干し2〜3日後に茶漉しで飲んで良い」とアドバイスをいただいていましたが、浸す時間などは詳しく聞けていなかったため、一般的な抽出方法を参考に4〜5分で抽出しました。

お湯が60mlと非常に少ないので茶漉しが十分浸るかどうか、実際に60mlの水を入れてシミュレーションし器を選びました。また抽出時のお湯がすぐに冷めないように、器と茶漉しをお湯で温めておきました。

60mlとお湯・茶漉し・タイマー

抽出前にカスカラを妻に見せてみました。

妻「……植物の匂いがするね。」
私「うん。確かに植物っぽい香りがする。」
妻「今度はタンポポ茶も淹れてみたら?」
私「……(阿蘇で育った貴重なコナコーヒーのカスカラなんやで!)」

抽出後――

私「飲んでみる?」
妻「いや、大丈夫。」

結局、試飲者は私一人でした。

5分後の茶漉しとカスカラティー

飲んでみた感想

完成した黄金色のカスカラティー

黄金色の液体でした。先ほどの植物の香りはほんのりしました。コーヒーの香りはしませんでした。味は苦味やえぐみがほとんどありませんでした。ローズヒップティーやハイビスカスティーほど酸味はなく、やわらかい甘味があり、どちらかと言えば植物系のハーブティーに近い印象でした。

まとめ

今回は阿蘇で育った貴重なコナコーヒーチェリーからわずか2gのカスカラを作り、飲む事ができました。後藤さんは少し煎っても良いと言われていましたが、今回は量が少なく天日干ししてそのまま試飲しました。カスカラの本来の味を知らなかったため正解はいまだ不明でしたが、来年は今回の何倍もの収穫ができることを期待し、今度は煎ったカスカラや抽出条件の違いも試してみたいと思います。オーナーツリーの成長とともに、カスカラの研究も続けていく予定です。収穫した種を乾燥させて生豆にする工程や、自家焙煎の様子についても記事にしていく予定です。

乾燥後の生豆(種)

※カスカラブレンドコーヒーは2025年11月に井手商店で購入したものです。2026年5月時点では、熊本県産カスカラブレンドコーヒーの取り扱いは確認できませんでした。購入を検討される際は事前に井手商店に確認した方が確実だと思います。