コーヒーリーフティーは青臭い?妻に「うっ」と言われた脇芽茶の改善記録

コーヒーリーフティーは青臭い?妻に「うっ」と言われた脇芽茶の改善記録

コーヒーの木の脇芽をフライパンで煎り、コーヒーリーフティー作りに挑戦。青臭かった1回目から、後藤コーヒーファームへの報告とアドバイスを経て、茎を除き煎り方と抽出時間を変えて飲みやすくなるまでの実験記録です。


「コーヒーの葉でお茶ができるらしい」と知って実際に作ってみたら、1回目は妻に「うっ」と苦笑いされました。青臭さが残っていて、自分でもまだ人にすすめられる味ではありません。

そこから、いつもお世話になっている後藤コーヒーファームの後藤さんに写真付きで報告し、「もう少し煎った方がいいかもしれません」とアドバイスをもらって、煎り方・下処理・抽出時間を調整。最終的には妻に「甘い香りがして台湾茶みたいで美味しい」と言ってもらえるところまで来ました。

この記事は、その「うっ」から「美味しい」までの試行錯誤を、失敗も数字もそのまま記録したものです。「コーヒーリーフティーって本当に飲めるの?まずくない?青臭くならない?」と気になっている方の、リアルな参考になればと思います。

きっかけ:後藤さんに「お茶にできる」と教わって

コーヒーの木を育てていると、剪定や芽かきで脇芽がそれなりに出ます。この脇芽の使い道について、後藤コーヒーファームの後藤さんから「お茶にできる」「フライパンで弱火で煎るといい」と教えてもらっていました。以前カスカラ(コーヒーチェリーの果肉)でお茶を作った流れもあったので、それならと脇芽でお茶づくりに挑戦してみることにしました。

ちなみに後藤さんからは、煎る以外に「天ぷらにしても食べられる」とも聞いています(今回は試していませんが、いつかやってみたいところです)。同じ脇芽でも食べ方・楽しみ方がいくつもあるのは面白いですね。

また後藤さんからは事前に、「浅く煎るとハーブティー寄り、深く煎るとほうじ茶寄りの味になる」とも聞いていました。とはいえ自分はそもそもコーヒーの葉のお茶を飲んだことがなく、どんな味が「正解」なのかは分からないまま。カスカラのときと同じで、まずは作ってみて、後藤さんに感想を聞いてみよう、というスタンスで始めました。

緑茶もほうじ茶も紅茶も、もとは同じチャノキ(Camellia sinensis)の葉。植物としては別物ですが、「葉を加熱して水分を抜き、お湯で抽出する」という発想自体は応用できます。今回はほうじ茶を作るイメージで、フライパンで煎るところから始めました。

結論を先に言うと、1回で美味しくはできませんでした。ただ、そこから煎り方・下処理を変えていくと、少しずつ「飲めるお茶」に近づいていきました。その試行錯誤の記録です。

※コーヒーの葉のお茶(コーヒーリーフティー)にはカフェインが含まれます。飲みすぎや、カフェインを控えている方はご注意ください。また、農薬や薬剤の使用状況が分からない葉を、自己判断で飲用するのは避けた方が安心です。


下処理:洗って2等分

収穫した脇芽は、まず水で洗います。量がフライパンに一度で入りきらなかったので、2等分にして分けておきました。


1回目:とりあえずほうじ茶のように煎ってみる

分けておいた脇芽のうち、ひとまとまりをフライパンに入れ、弱火で混ぜながら加熱していきます。

最初の印象は「ほうれん草を油なしで炒めているような感じ」。かさが多く、水分も多いので、しんなりするまではしばらくかかります。

1回目の煎り経過(0分・5分・10分・15分・20分)

混ぜ続けていると、次第にかさが減っていきます。期待していたコーヒー焙煎時のような香ばしい香りは、この時点では特に強く立ちませんでした。約20分で一旦終了。所々に緑が残っているものの、全体としてはかさが減り、茶色っぽくなった葉のほうが多い状態です。

重さを量ってみると、生の脇芽75g → 煎り上がり39g。およそ半分まで減りました。ほとんどが水分だったことが分かります。

抽出(1回目)

まずはほうじ茶に準じて、茶葉6gに対して熱湯400cc、抽出1分。

茶葉6g・抽出後406g・1杯目

妻のリアクション

実は、前回のカスカラのときに妻はあまり良い反応ではなかったので、「コーヒー茶」と言うと身構えるだろうと思い、何も説明せず「お茶淹れといたよ」とだけ言ってテーブルに置いておきました。

しばらくして一口飲んだ妻は——「うっ」。

「まずい」とは言わなかったものの、苦笑いして、それ以上は進みませんでした。自分で飲んでも、まだ青っぽい・植物っぽいクセが残っています。事前に聞いていた「浅煎りはハーブティー寄り」という話のとおり、これはこれで「浅煎りのハーブティー」的な状態なのかもしれない、とは思いつつ、この茶葉は一旦冷蔵庫へ。


煎りが浅いと青臭い?後藤さんへの報告とアドバイス

後藤さんには日頃からお世話になっているので、「どうすれば正解ですか?」と答えを求めるというより、まずは自分で試した結果を報告するつもりでメールしました。煎って抽出したコーヒー茶を実際に飲んでみた感想を、写真を添えて「ハーブティーのような味でした」とお伝えしました。

カスカラのお茶のときと同じで、自分には「正解の味」が分かりません。だからこそ、率直に状態を伝えて、後藤さんの感触を聞いてみたかったのです。

後藤さんからは、「もう少し長く煎れば臭みが消えて、くせのないコーヒー葉茶になると思います」とアドバイスをいただきました。今回の青っぽさをやわらげるには、もう少ししっかり煎る方向が良さそうです。事前に「深煎りはほうじ茶寄りになる」とも聞いていたので、目指す方向はそこだろうと予測しながら、さっそく煎り直してみます。


2回目:煎り直してみる

冷蔵庫に入れておいた1回目の茶葉を、もう一度弱火で追加焙煎しました。

すると、緑っぽい色がさらに減り、葉から水分が抜けてパリパリに。箸でパリッと割れるくらいまで乾燥が進みました。

2回目の追加焙煎の経過(0分・5分・10分)と茶葉6g・2杯目

抽出(2回目)

条件は前回と同じく、6g・400cc・1分。

さすがに2回目も黙って出しておいたら飲まないので、「この間とは状態が違うから」と説得して試飲してもらいました。すると——

「この間より飲みやすくなってる。5回目の台湾茶みたい。」

恥ずかしながら自分は台湾茶に詳しくなく、「5回も淹れるの?」と内心思ったのですが(笑)、要するに何煎も出したあとの台湾茶のように、香りはあるけれど味はかなり淡い、という意味だったようです。改善はしたものの、今度は「薄い」という新しい課題が見えてきました。


3回目:茎を除いて、葉だけで煎る

ここで仮説を立てました。

  • 葉についている水分量で、ちょうどいい加熱時間は多少変わる
  • 茎は葉より火が通りにくいので、茎が混ざっていると煎りムラの原因になりそう

そこで、残しておいたもう1セットの脇芽は茎を除去して葉だけにし、大きな葉は手で千切ってある程度サイズを揃えてからフライパンへ。

茎を除いた葉だけの状態(生)と煎り経過

加熱していくと、15分ほどでパリパリになり、25分ほどで茶葉がかなり細かくなってきたので、そこで終了しました。

こちらも重さを量ると、生の脇芽75g → 茎を取り除き、しっかり煎って12g。1回目(39g)と同じ75gスタートでも、茎を外してさらに深く乾燥させたぶん、残った量は1/3以下まで減りました。「しっかり煎る=それだけ水分が抜けている」が数字でもはっきり出ています。

煎り上がりと茶葉6g

抽出(3回目)

前回が薄かったので、今回は抽出時間を延ばして3分に。条件は6g・400cc・3分。

3杯目

結果、さらに臭みがなくなり、ほうじ茶や紅茶に近い味わいに近づきました。色も回を追うごとに、より「お茶らしい」琥珀色になっています。事前に聞いていた「深煎りはほうじ茶寄り」という話の通りの方向に進んできた実感があります。


3回分の条件まとめ

下処理煎り時間抽出条件味の評価
1回目茎付き・2等分約20分6g / 400cc / 1分青臭くハーブティー寄り。妻「うっ」と苦笑い
2回目1回目を煎り直し追加で弱火6g / 400cc / 1分パリパリに乾燥。「5回目の台湾茶みたい」=薄味
3回目茎を除去・葉を手で千切る15分でパリパリ/25分で終了6g / 400cc / 3分臭み減。ほうじ茶・紅茶に近い

ここまでで分かったことを、ざっくりまとめると:

  • 煎りは浅いと青臭く、ハーブティー寄りになる。後藤さんの言う通り、しっかり煎るほど臭みが抜けて、ほうじ茶寄りに近づく。
  • 茎は外したほうが扱いやすい。火の通りが揃い、葉だけのほうが乾燥もコントロールしやすい。
  • 抽出は1分だと薄い。乾燥が進んだ茶葉では、3分くらいのほうがしっかり出る。
  • 葉の水分量で適正な煎り時間は変わるので、「何分」より「パリパリになって箸で割れる」を目安にしたほうが再現性がありそう。
  • しっかり煎ると歩留まりはかなり下がる。生75gが、浅めの1回目で39g、茎を外して深く煎った3回目では12gまで減った。美味しく仕上げようとするほど、できあがる茶葉の量は少なくなる。たくさん飲みたいなら、それなりの量の脇芽が必要そうです。

完成したコーヒー茶と、妻の感想

最初は「うっ」と苦笑いした妻に、3回目のコーヒー茶をあらためて飲んでもらいました。返ってきた感想は——

「和紅茶というより、甘い香りがして台湾茶みたい。美味しくなってる。」

1回目の「うっ」から始まり、2回目の「5回目の台湾茶みたい(=薄い)」を経て、ここでようやく**良い意味での「台湾茶みたい」**にたどり着きました。同じ「台湾茶」という言葉でも、薄さの比喩から、甘い香りを褒める比喩へと意味が変わっているのが、自分としては一番うれしいポイントです。

煎りを深くして青臭さを抜き、茎を外して葉を揃え、抽出を長めにする——この3つの調整が、最終的に「飲みたいと思えるお茶」につながりました。この完成したコーヒー茶を、育てているコーヒーの木と一緒に撮ったのが、この記事のトップ写真です。


葉を「乾燥させてから」煎るとどうなる?(次回検証予定)

コーヒーリーフティーの作り方を調べていると、多くの場合先に葉を乾燥(陰干し)させてから焙煎する手順が紹介されています。落ち葉を自然乾燥させたものは、生葉より香ばしく、ほうじ茶に近い味になるとも言われます。

一方で今回の自分のやり方は「生の脇芽を乾燥させずにそのままフライパンで煎る」方法でした。つまり乾燥工程を省いています。これでも最終的には飲めるお茶になりましたが、

  • 先に陰干しして水分を抜いておけば、フライパンでの煎り時間が短く済むのか
  • 乾燥ありのほうが青臭さが出にくいのか
  • 味(香ばしさ・甘み)に違いが出るのか

といった点は、実際に両方やってみないと分かりません。そこで次回、同じ脇芽で「乾燥あり」を試して、今回の「乾燥なし」と比較してみる予定です。

方法下処理煎り時間の目安味の傾向
乾燥なし(今回)生葉をそのまま煎る長め(20〜25分)青臭さが残りやすい→深く煎って改善
乾燥あり(次回検証)半日〜1日陰干し→煎る(検証して追記)(検証して追記)

ネット上には「乾燥あり」のレシピは多いものの、同じ葉で乾燥あり/なしを揃えて比較した記事はほとんど見当たりません。ここは自分の畑(木)があるからこそできる検証なので、続報をお楽しみに。


使った道具

今回使った道具は、フライパン、菜箸、キッチンスケール、茶こし、耐熱カップです。特別な道具は使わず、基本的には自宅にあるもので試しました。大事なのは道具よりも、弱火で焦がさず、水分をしっかり抜くことだと感じました。


まとめ

脇芽からのコーヒー茶は、きちんと煎り方を調整すれば十分に楽しめる、というのが今回の結論です。ただし「煎ってお湯を注げば美味しい」という単純な話ではなく、

  1. しっかり煎って青臭さを抜く
  2. 茎を外して葉だけで揃える
  3. 抽出は長めに

という調整で、ようやく「ほうじ茶・紅茶に近い」ところまで来ました。1回目で妻に「うっ」と言われたところからのスタートでしたが、後藤さんに「お茶にできる・弱火で煎る」「浅煎りはハーブティー寄り、深煎りはほうじ茶寄り」と教わっていたおかげで、迷ったときも方向性を見失わずに済みました。最終的には「甘い香りがして台湾茶みたい」と言ってもらえるところまで来たのは、素直にうれしい結果です。

ところで、今回コーヒー茶の写真に一緒に写っているのが、スーパーで買ってきて育てているコーヒーの木です。この木からも新しい若芽が出てきていて、こちらの生育の様子も別の記事で記録していく予定です。小さな苗からどこまで育つのか、そしていつか脇芽でまたお茶が作れるくらいになるのか——「木から杯まで」を文字通りやってみたい方の参考になればうれしいです。続きもぜひのぞいてみてください。


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